運命の出会いって信じますか?
43
次の日。

私は英輔を空港まで送ると言ったが、英輔はそれを許さなかった。

「妊娠初期は無理をするな。華は倒れたばかりなんだぞ。」

とても心配そうに英輔は言った。

そう…、私はやっぱり妊娠をしていた。

英輔が病院の帰り道に見せた笑顔は今までの中で一番優しいものだった。

「それにしても過保護すぎるよ。先が思いやられる。」

私は不服そうに英輔を見た。

「俺が帰ってきたら、華のお望み通りずっとそばにいてやる。その代り無茶なんかさせられるか。」

私は思いきり溜息をついてみる。

「はいはい。」

じろりと睨む英輔に、私は仕方なく返事をする。

家に着くと、何気に私はポストを覗いた。
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