運命の出会いって信じますか?
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1か月後、慌ただしくお姉ちゃんの結婚式が行われた。

親族だけの質素な式。

でもとっても幸せそうなお姉ちゃんの顔を見て、私まで温かい気持ちになる。

傍目で見てまだ目立たないお腹だが、やっぱり少しふっくらとしたお姉ちゃんは柏木さん…いやお兄さんの気遣いに甘えているのが分かる。

「やっぱりお姉さんはきれいだな。」

私の頭の上から英輔の声が聞こえる。

もちろん英輔も私の婚約者という事で、親族としての出席だ。

「まさかお姉ちゃんが白無垢を着るとは思わなかったわ。」

そう、柏木さんとお姉ちゃんは神前結婚式を選んだのだ。

もちろん二人とも和装だ。

「俺達が先に決めたのにな。」

英輔が苦笑いをする。

私達の結婚式の準備はあれから着実に進んでいて…。

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