運命の出会いって信じますか?
8
次の日。

お昼前にお姉ちゃん一家はやって来た。

「明佳、大きくなったね。真先と遊んでやってね。」

私がそう言うと、明佳の大きな目に涙が浮かぶ。

「うわ~ん。」

明佳がお姉ちゃんに泣きながら抱き着いた。

「ああ、ダメだったか。華なら大丈夫かなって思っていたんだけど。」

お姉ちゃんは面倒くさそうに、明佳を抱き上げた。

その様子を見て、真先がお姉ちゃんの足元から明佳を見上げている。

「あら、真先は明佳を心配してくれているの?」

お姉ちゃんが真先にニッコリ笑うと、お兄さんが真先を抱き上げた。

そして明佳と真先が同じ高さで目を合わせた。

真先は一生懸命明佳に向かって手を伸ばす。

明佳はびっくりしたようで、どうしていいのか分からずに固まってしまった。
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