運命の出会いって信じますか?
12
そんな風に生都くんが通って来るようになって1か月。

そう、それはそのまま英輔がいない生活の時間とほとんど変わらない。

私は心の中では、生都くんに甘える事を良しとしてはいけない事を感じていたが、しっかりと生都くんを頼りにしている自分にも気が付いていた。

それは真先も同じで、そろそろ言葉が出そうな真先は生都くんに何かを呼びかけるような仕草を見せるようになって来た。

私の仕事も本格的に動き出して、週末にくたくたになっている所にやってくる生都くんの存在はとてもありがたい。

「華さん、顔色が悪くない?」

朝一番にうちに来た生都くんは私の顔を見るなりそんな事を言った。

「ちょっと疲れているかな。」

私は額に手を当てて、返事をした。

どうも頭がくらくらする。

この感覚は依然感じた事があるような気がする。

そう言えばそろそろ生理が来る時期だから、その怠さかな。

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