運命の出会いって信じますか?
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子供がいると、月日が流れるのはこんなに早いものだろうか。

生都くんはそんな子供達の行事に積極的に参加する。

真先の幼稚園は入園式に卒園式。

もちろんお遊戯会や運動会にも。

それは当然のように瑛吾の行事でも同じだった。

あまりにもその姿が自然で、誰もが生都くんが二人のお父さんだと思い込んでいる。

あえて私達は自分からその事には触れない。

そう思ってもらった方が、何かと都合が良かったからだ。

私の会社の託児所を卒業し、幼稚園に通い始めた頃だっただろうか。

真先が生都くんに聞いた。

「なーは僕のパパじゃないの?」

一緒に居た私はついにこの時が来たかと身構えた。

すると生都くんはゆったり笑った。

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