運命の出会いって信じますか?
11
次の日。

その日は土曜日ながら、ゴールデンウィーク初日だった。

ちゃんと時間通りに家まで迎えに来てくれた日下君。

ちゃっかり玄関に出た私のお母さんに挨拶までしている。

早目に家の外で待っていようとしていたのに、出て行くタイミングを逃した。

何か厄介だな…。

私はのそのそと玄関まで出て行った。

「おはよう。」

まばゆいほどの笑顔で、好青年を演出している彼…。

その時、私にはそう見えた。

「…おはよう。」

日下君の挨拶ににこりともせずに、ぶっきらぼうに返事をした。

「華、せっかく迎えに来てもらったのに、何?その態度は。」

お母さんの声がやたらと私の耳に響く。
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