恋の魔法と甘い罠Ⅱ
けれどあたしは、真っ直ぐすぎるその瞳を見ていられなくて、視線をそらしてしまった。



『何も、ないよ』



晴希さんはそんなあたしの言葉を信じるわけもなく、はーっと溜め息を吐く。


そして強引に訊いてくるかと思ったけれど、そんなことはなく。



「言いたくなったらちゃんと言えよな」



そう言うと、また距離を詰めて唇を重ねてきた。


今度は触れるだけではなく、すぐに唇を割って舌を滑り込ませてきてゆっくりと咥内を刺激する。


呼吸もままならなくなるほどに激しくキスをしてくる晴希さんに応えるように、晴希さんの背中に腕を回してぎゅっとしがみつく。


そしたら晴希さんはシャツの裾から手を滑り込ませてきて、肌をすーっと撫で上げてきた。
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