恋の魔法と甘い罠Ⅱ
再会
「おはようございます」



経理課に足を踏み入れると同時にそう口にすると、そこにはまだ悠亜さんの姿しかなくて。



「玲夢(リム)ちゃん、おはよう」


「悠亜さん、金曜はごめんなさい」



その姿を視界に入れた途端、あの夜の醜態がよみがえってきた。


記憶にはないけれど、酔い潰れたあたしを抱えながら送ってくれたんだもん。


恥ずかしくてしょうがないよ。



「全然大丈夫だよ」



なのに、笑顔でそう答えてくれる悠亜さんは本当に優しい。


けれどそのまま真剣な表情になって、距離を詰めてきた悠亜さんはこそこそと耳元で声をかけてきた。



「玲夢ちゃん、そのことなんだけど……」


「ど、どうしたんですか?」



突然雰囲気が変わった悠亜さんに戸惑いを隠せない。
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