恋の魔法と甘い罠Ⅱ
突然の報告
◇◇◇



「ちょっと! 聞いた!?」



出社するなり飛び付くようにあたしの方へやって来た悠亜さん。



「悠亜さん、おはようございます」


「え、あ、うん、おはよう。……って! そんなことより! 聞いた!?」


「何をですか?」



そう言ってみたものの、この慌てようはきっと専務父娘の話だろうなと予想できる。



「石崎さんと専務だよ! 大変なことになってるよ!」



少しでも早くあたしに伝えてくれようとしているのか、口調まで早口になっている。


そんな悠亜さんを見て、頬が緩む。



「ちょっと! なんで笑ってんの!?」
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