その瞳をわたしに向けて

「……かっ確認しますっ」

突然声をあげた一条に松田と立花が振り返った

「…………?」

「直接聞いて確認しないと納得できませんっ!」

興奮したように少し顔を赤らめて松田を睨み付けている一条


「………分かった」

呆れたように見下げる松田が小声で言い捨てて、また向き直す


「一条君どうしたの?仕事のトラブルかなにか?なんかキレてない?」


「………まあ、いろいろな」


「?」


いつもは子犬のように松田になついている一条が、今日は牙を向けるみたいに納得いかない意向を訴えていた

そんな二人に首を傾げる立花に、松田は分からない様に口角をあげた




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