その瞳をわたしに向けて

「なんなんだよ、だったらちゃんと話とけよ、そうゆう事は………」

手のひらで額を覆って項垂れる常務に、春香が肩を叩く

「松田君の話してた時、美月ちゃん急に顔色が悪くなったから………」


春香の言った言葉に顔をしかめる


「話ってまさか…………」


「タイミングが悪かったんだ、丁度お前の結婚話を聞いたばかりだったから」

「…………」

常務がはぁっ………と大きな溜め息をついた



「あいつの携帯番号教えてください。俺、自分で電話しますから」

そう言って携帯電話を取り出すと春香が首を振った


「………それがダメなの。うちに来た後一度連絡があって、携帯変えるから番号が変わるって、でもその後連絡こなくって、新しい番号教えて貰ってないの………」


…………またか、確かに杉村夫妻と連絡が繋がってればいつか俺の結婚の状況が分かるからな。聞きたくねぇってか?

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