その瞳をわたしに向けて
お友達から?
今日は立花さん、昼過ぎ出勤予定かぁ

ホッとしたような、でも複雑だ………『あの時』から会ってないんだから




「おいっ、新商品のサンプルの資料昨日頼んで作ってくれたの、確か清宮さんだよなぁっ」

入社四年目、最近主任から個人担当を任されるようになった一条が血相変えて外出先から帰ってきた

「えっ、はい」

その様子から良いことではないのはすぐ分かる


昨日確かに急ぎでサンプル資料を作成した


本来なら立花さんから、詳しい作成のための書き方や注意点を聞いた上で始めるのだけど、昨日は簡単な説明と至急と言われ、前例の資料等を引っ張り出して作成した


「資料なのに、成分の数字が間違ってるってどうゆう事だよっ」

一条が少し声を荒げる

その声に丁度打ち合わせから帰ってきた部長と松田が気が付いた


「どうした?」

一条はすみませんとサンプルと資料のすり合わない数字について説明をした

その雰囲気に何も出来ない美月
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