一目惚れの片想い
「さっ、鈴木くん
会社に戻ろうか?」

「はい」


ハンカチを取り出して、あからさまに
頬をふきふきする、鈴木さん


「社長、あんまりやってると
セクハラで訴えられますよ?」

「吉岡くん、じゃあ君が鈴木くんを管理してくれるかい?」

「そもそも、成人したんだから、虫のひとつついてもいいと思いますよ?」

「それは、どういう意味かな?」

「そのままですよ?今どき、成人してんのに
恋愛経験ないとか、ありえませんから」

「今どきに合わせる必要はない!
鈴木くんが嫁に行くまでは、私の管理下にある」



バチバチと音が聞こえそうな

2人のやり取り


「社長?そろそろ戻らないと、会議に間に合いませんよ?」


鈴木さんの一声で終わった


社長の後ろを歩いていたが

社長が鈴木さんの腰に手を添えることにより、並んで歩く




「吉岡さん…鈴木さんって、彼氏いないんですよね?」

「そうだよ
会話聞いての通り、恋愛経験なし!!」



じゃあ、アレ(エロ社長)は?



「もしかして、田中さんって…
鈴木さんが好き!?」

「えっ あっ …はい」



「えーーーそうなんだ!!」

「お前、何あっさり認めるの?」


「応援するよ!田中さん!!」


吉岡さんが応援…マジ?



「あの?吉岡さんは、鈴木さんとどのような関係ですか?」

「んー?言えないんだよね…鈴木さんに
殴られたくないからね?ははっ
謎は謎のままでいんだよ!」




吉岡さんは、爽やかに笑い

俺の肩をポンと叩いて



「さっ!やろうか!!」





やっぱり、吉岡さんは、素敵だ

鈴木さんとどんな関係なのか謎


エロ社長の愛人説は、よくわからない


今は、とにかく仕事だな











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