一目惚れの片想い
泣いてる!?
*鈴木 奏*



久しぶりに寝落ちしたらしい

昨日の服のまんま

あたしは、ベッドでよく寝た


久しぶりに頭がすっきりした


時計を見ると朝5時

いつも通りジョギングして

お風呂溜めるべく、蛇口をひねる


一旦部屋に戻り


眠れないからと処方してもらった睡眠薬を

すべて飲み


着替えではなく、カッターを持ち

お風呂に向かった


薬が効いてきたのか、気分が悪い


服のままお風呂に浸かる


ギリギリギリ


カッターの刃を出す


「Souちゃん、おはよう!
着替え用意してないじゃない
持ってきてあげるわね!
…Souちゃん?」


普段、お風呂に来たりしないのに
タイミング悪い人

ガラッ


「何してるの!!」


鍵かけとけば良かった…


「あなたーーSouがバカなことを!!」

力の入らない体から、カッターをとられ
大畠さんから、抱えられ湯船から出された


「薬を飲んでいるに違いない!!
吐かせるぞ!!」


指を口に入れられ、何度も吐かされ

喉は痛いし

頭が割れそうだ

苦しい

気持ち悪い


「病院に連れて行きましょう!!」

「ダメだ!こんなことしられたら、この子の仕事に障る!!」


2人に服を脱がされ、着替えをして貰い

ベッドに寝かされた


「バカなことしないで!!奏…」



この人は、一応あたしの母親らしい

心配してくれてるんだから……









今日は、体調不良を理由に撮影を延期して貰った


春陽とのライブも休んだ



喉を痛めたようで、高熱が出る



死ねなかった……






翌日、声が出ない

喉も痛いし、熱も下がっていない


だけど、延期して貰った仕事をこなす


「Souちゃん、つらそうですね
大丈夫ですか?」


スタッフさんに声を掛けられ

にっこり笑っておく


「なるべく、早く終わらせるね!!」


頷く




正直、何で死のうとしたのかわからない





あたしは、やっぱりおかしくなったんだ






ライブに行くと


「大丈夫か?」

「奏!心配したんだよ!!」


玲音くんと春陽が、かけよって来た

「風邪ひいたみたいで、声が出ないし
まだ、熱があるから」


鈴音さんが代わりに話してくれる


マスクをとって、にっこり笑っておく



「今日、大丈夫ですか?」


田中さんが優しく聞いてくれた


頷く




これ以上、迷惑はかけられないんだから



やるしかない








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