視線の先にはあなたが
天国から地獄へ・・1
今日は兼ねてから付き合っていた方にプロポーズの返事をする事で退社時間を間近に控え、そわそわしていた。

でも周りの同僚には、まさか、柚月にそんな彼がいるとは、けして思わなかった

化粧気もなく

髪は束ね

だて眼鏡で

ただ黙々と仕事をこなしていたから


しかし悪夢は退社時間前にやって来た


話があるから、会社のカフェに来いとメールが来た

アフタ用に変身させ急いで行けば

彼の口と彼の隣には、社内で有名な女性がしおらしく座り

「あの話はキャンセル、こいつと結婚することにしたから」

「ごめんなさいね、柚月さんって他人から奪うの得意みたいだから、彼を幻滅させたみたい」


『それあなたでしょ?』


じゃあって
「逢っても知らん顔だから、声かけるな?陰気くさいんだ柚月は・・・・しかたないからプロポーズしただけさ」



コップを持つ手が震えていた。
なんで?
涙が途方に出ていく
声をあげて泣きたい


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