彼が嘘をついた
突然のお見合い話
それから私たちは、近くのお好み焼き屋さんに入った。
豚玉とミックス玉、焼きそばにシーザーサラダにウーロン茶を注文すると、それぞれにお好み焼きの具材を混ぜて、鉄板に広げて焼き始める。

焼けるまでの間、シーザーサラダを取り分け口に運ぶ。
そうしている間も、生地の焼けるいい匂いが食欲をそそる。

「そろそろいいかな?ひっくり返すぞ!」
そう言って、2つとも隼人くんが綺麗に返してくれた。

「このまま、もうしばらく待ってて」
あまりにも手際が良くて、びっくりしてしまう。

そうしている間にも、ソース·マヨネーズ·青のり·かつおぶしをかけてコテで切り分け、お皿に乗せてくれた。

「あっ、ありがとう」

「熱いから、気をつけて食べろよ」

フーフーしてから、口へと運んだ。出来立てのお好み焼きは、熱かったけど、フワフワで美味しかった。
1枚食べた後に焼きそばまで食べて、ちょっと食べ過ぎた気もするけど、隼人くんの意外な一面も知れて嬉しかった。

お好み焼き屋さんを後にした私たちは、途中のコンビニで翌日の朝食を買うと、マンションのそれぞれの部屋へと戻った。
お互いにシャワーを浴びて、1時間後に彼が私の部屋へ泊まりに来る。

これが、最近の私たちの週末の過ごし方だ。




< 145 / 198 >

この作品をシェア

pagetop