君が罪なら俺は罰を受け入れる





ねぇ、英人ーー




「恋」は苦しいね。





勝手に始まった恋、いつの間にか始まっていた恋。



始まりはいつも自分勝手なものなのに、「相手の心」を優先する日々で、そんな日々に押し潰されそうで。









でも、英人ーー




どうしてそれでも人は「恋すること」をやめないのかな?




傷ついて、泣いて、もがいて、苦しんで、疑って、時に腹を立てることもあるのに。









でも、私、その答えを知ってるーー











『彩華、俺さ、すっげー幸せだよ。


 彩華も誰かと恋しな。


 彩華もすっげー幸せになれるから』







そう言って、幸せに浮かれまくってる彼。




彼の言葉に、彼の笑顔に苦しくなるけど。




それでも、彼のその笑顔は私を突き動かす源だからーー












『うん。いつか、とびっきりの相手と、とびっきりの恋をする。


 英人と彼女さんより、もっともっと幸せな恋人になるつもりだよ』










沢山の嘘と、沢山の偽りの笑顔だらけど。




私の宝物、英人の笑顔をこんな風にずっと見ていたいからーー







だから、私は笑うんだ。





今日も、明日も、明後日も。










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