君が罪なら俺は罰を受け入れる






『俺が悪かったんだし、顔くらい上げれば?』





低すぎない彼の声が私の頭上に降りかかってくる。






私だって出来ることなら“ほら、私が合ってたでしょ?”くらい、言ってやりたい。




私だって出来ることなら、きちんと顔を向けながら人と話してみたい。








でも、無理。










『まぁ、本当ごめんな。しかも俺、隣の席だし』







彼はそう言うと、どうやら私の左側の席が自席らしく、その椅子に座った。






私は恐る恐る左側の方に視線を移す、すると彼は彼の左側にある窓から外を眺めていた。




何やら溜息みたいなものが聞こえ、更に私の胸はドキドキそ鳴り始めるー……








(どうやら私の隣が嫌みたい………だな……)










< 98 / 143 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop