カ・ン・シ・カメラ
クローゼット
あたしと颯はファミリーレストランで軽く食事を終わらせて、颯の家へと向かっていた。


今日は希彩ちゃんは普通授業で、帰りは夕方になる。


それまで2人きりでいられる予定だ。


「おじゃまします」


そう言い玄関をあがる足が、いつもよりも緊張していることに気が付いた。


昨日の画像があまりにも衝撃的だったからだ。


颯は何も変わらない様子で、あたしを部屋へと通す。


颯の部屋へ一歩踏み入れた瞬間、昨日の映像が鮮明に思い出され、あたしは入口で立ち止まってしまった。


「純白、どうした?」


「……ううん、なんでもない」


そう言い、無理やり笑顔を浮かべる。


昨日この部屋で1人の女が殺された。
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