カ・ン・シ・カメラ
☆☆☆

疲れて心地よい眠りに包まれた時、隣の颯がベッドを抜け出す気配を感じ、あたしは目を覚ました。


それでもまだ眠たくて、すぐに目を閉じる。


人のぬくもりが布団の中から消えると寒く感じ、布団を自分の体に巻きつける。


颯が部屋を出て、階段を下りていく音が聞こえてくる。


その時、あたしはふと目をあけた。


頭だけを動かし、クローゼットを見る。


あの中に、まだ死体があったら?


そう考えると、眠気は一気に吹き飛んでいく。


そっとベッドを抜け出し、下着だけ身に着けてクローゼットの前に立つ。


昨日、確かに颯はここに死体を隠した。


見て見たという気持ちと、やめた方がいいと言う気持ちが交互に訪れる。


あたしはそっとクローゼットへと手を伸ばす。
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