…… の、 定義
『Cry for the moon』について。


作品のタイトルにもなっている歌です。

ロンドンに渡ったリュウトが
アユミへの片想いの恋を振り返りながら、
それでも彼女を愛したいと願って作った
ないものねだりのラブソングです。


ヒロさんの言った
「お月さん見て泣いてる」の意味が
ないものねだりの事だと
ユウに教えてもらったリュウトは、
自分にはないものばかりを持っている
トモキを羨んでいた事や、
ルリカと二人で手に入らないものばかりを
求めてしまうと話した事を思い出します。

彼女への片想いの恋も、
ないものねだりだったのかも知れない。
リュウトはそう思っているけれど、
それだけじゃないと私は思う。

理屈抜きで、ただ真剣に人を好きになった。
その人にたまたま恋人がいた。
それがわかっているのに、
どうしてもあきらめられなかった。

現実的によくある事。
いつもうまくいくとは限らないからね。
そうやって少しずつ大人になっていくんです。

「人間な、生きてりゃいろんな事があるよ。
傷付いた事より傷付けた事を悔やむ事が
できるなら、オマエもひとつ
大人になったって事さ。」

ヒロさんのこの言葉、優しいな。
初めて自分らしくもなく
あがいてみたリュウトには
すごく染みる言葉だっただろうね。


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