意地悪くんと鈍感ちゃんの初恋物語
「さっき意地悪したでしょ!
あたしを巻き込んで!
一緒に舞台出てあげるから、お父さんは中川さんと受付してなさいっ!」

意地悪じゃないっての。
わかんないヤツ。

「だからお父さんやめろって」

もうやだお父さんのくだり……。
俺は心配そうに覗き込もうとする中川を無視して、机に突っ伏した。
はいこれも、すでに二度目だ。

「大丈夫、中川さん!
あたしが無理やりにでも、受付に瀬田を立たせるからね?!」

どんな使命感で、そんなこと言ってるんだよ、本当に……。
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