意地悪くんと鈍感ちゃんの初恋物語
ずかずかとよその教室に、なんの躊躇いもなく足を踏み入れる鈴木。
鈴木はいつもこんな調子だ。
なかなか強いメンタルを持っている。

「ありさ、お昼に来るの久しぶりだねぇ。
教室にも友達いるんだろうけどさ、もっと遊びに来たら良いのに~。

あ、それともたまにはあたしと瀬田が、そっちの教室に行こうか?」

鈴木に手招きをしながら、のんびりとした口調でそんなことを言う立花。

え、いいってそんな頻繁に来なくても。
てか誘うんじゃない。
俺と立花の二人っきりのランチタイムが減るじゃないか。

鈴木は立花の前の席の椅子を借りて座りながら、くすくすと笑っている。
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