エリート上司と秘密の恋人契約
「それでさー。昼、一緒に食べない?」


「あー、うん。いいよ」


「よし! じゃあ、あとでな」


今日、さやかさんは朝から出ているので、ランチは一人の予定だったからちょうど良かった。

時間を確認すると昼休みまであと1時間。何を食べに行こうかな。

裏通りにあるカフェにしようかな。あそこのナポリタンが食べたい気分……


「あ!」


「ん? 星川、どうかしたのか?」


「あ、いえ! 何でもありません」


和真との約束を思い出した私は声をあげてしまった。近くに座る課長に不審がられて、ブンブンと手を振る。

月曜日は和真とランチの予定だった。だから、いつものお弁当を持ってこなかったのに、すっかり忘れていた。早く小沢を断らなくてはいけない。

小沢に行けなくなったことをメッセージしたが、返事が来ないし、既読にならない。

小沢からの返信を待っているうちに昼休みになり、私はすぐに営業部に向かった。


「お、珍しいな。星川から迎えに来てくれるとは」



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