声が聞きたくて


いつも目を閉じると
あの時のことが蘇る
電気もテレビもつけっぱなしにして
寝落ちを待つ毎日だったけど
雅人さんと眠るようになり
雅人さんの寝息を聞く前に
私が眠りについてしまう


「おやすみ、あずさ」


そう言って私の瞼にキスをする
それが安眠のおまじないなのかとすら
思ってしまう。


たった3日で、こんなに変わるのか……
自分でも驚いてしまう


この状況を驚いているのは私以外にもいた


「雅人が女と暮らしてる?」
「まさか……ありえねぇ」


そう漏らしたのは優也さん
いつも外で食事を済ませ
酒を煽ってから帰る雅人さんが
一切しないで帰る

変だと思ったらしく、昨夜雅人さんと一緒に帰宅してきた
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