いじめ役の君といじめられ役の私♡
王子は誰??



ドン!!!!!




一人で歩いてると
後ろから誰かに押された。



私は前に倒れて反射的に手で床ペタ。




『あ~、ごめんね。玉城~』



私の横を笑いながら通り過ぎる
犯人の愛しい賢人くん。



こんなの日常茶飯事♡

でも今日という今日は許さない!




だってさっきハンドクリーム
塗ったのに床に手をついちゃったせいで
汚れたじゃない!!!!!




『おいこら!賢人くん!』




私に呼び止められて少し驚いたのか
びっくりした表情で振り向く賢人くん。




てか、賢人くんって基本1人行動多いよね
そこもかっこいいっていうか。



じゃなくて!!






『押すならタイミングちゃんと見て??
私、さっきハンドクリーム塗ったんだけど』



『え?は?なんでお前の事情を気にしながら
押さなきゃなんねーんだよ。』



まあ、ごもっともな返事を…!
でもこんな普通の返事には負けない




私はズカズカと賢人くんに近づいて



『見て!!手が汚れちゃったじゃん!』



両手を見せた。





『いや、知らねーよ』

『凜歩〜ッ!!』



賢人くんがイライラしてきたとこに
翔太出現。




『あ、翔太!見てこれ!』


すかさず翔太にも両手を見せる私。




『え?なんか汚れてんじゃん??』


『だよね!?ほら!あーもう、賢人くん!
あのハンドクリーム高かったんだからね?』


『あ、ご、ごめん、』


『え?まさか、こいつがなんかしたの?』


『そうなの!いきなり後ろから
押してきて…あ。』




ぎゃあおおおおおお!

私ったら、何をタラタラ口走ってるんだ!



でももう遅い、




『は?お前、わざと??』


翔太が賢人くんに詰め寄ってる。



『そうだけど??』



でも賢人くんも負けてない!
頑張れ!!賢人くん!!!!!




『謝ったのかよ??』

『さっき謝ったじゃん。』





私を巡って二人の男が喧嘩してる♡
これも悪くないわね〜

じゃなくて!
ここは私が止めないと!トゥナイト!!☆



『ほら、翔太!私は大丈夫だから!
行った行った!』



私が一言そう言うと翔太は詰め寄るのを
やめた。



『凜歩、こいつにまた何かされたら
俺に言えよ。殺してやるから』

『え。』

『きゃ〜、翔太ったらなんて
恐ろしいことを〜またね〜』



翔太は用事があったのか足早に
廊下の奥へと消えてった。



『ごめんね、賢人くん』

『元はといえば、玉城のせいだろ』

『ねえ、凜歩って呼んで。
そしたら許したる』

『は?てめぇ、何様だよ』



翔太のおかげ(?)で賢人くんと
仲良くなれたとさ。ちゃんちゃん。



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