生神さまっ!



そしてその後…気が付けば雲の上に乗っていて。



あれよあれよという間にどんどん動き出したんだった、雲が。



それで私は目をやあっと覚まして…



…降りようとしたんだっけ。



それを女の人や男の人に止められて…腕を引っ張られたんだけど、



失敗しちゃって。





「…で、今私は浮かんでいると…」





なんてことしてんの、私。



ずっと腕を引っ張ってくれてるこの人たちに申し訳ない…



でも、さすがに私だって死にたくはない。




ど、どうしろというの…この状況…!





「秋奈。

前を見なされ」




管理人さん…いや、絶対管理人さんじゃない女の人の声に、顔を上げる。



…夜空には、何回も何回も流れ星が落ちていた。




「そろそろじゃ…ちとまぶしかろうが、決して秋奈、お前を支えてくれているこの3人の腕は離さないようにな」




「な、なにがそろそろなんですか!?」




「分からぬか?」




彼女は、妖艶な笑みを浮かべた。




「…天界、じゃよ」



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