生神さまっ!
「とりあえず!私は絶対、神様なんかじゃありませんから!

帰らせてください!」




くるっと彼等に背を向けて、襖に手をかける。




「人界までの道、知ってるの?

それに、この屋敷の構造も」




…悔しい。



逆に、今私がここでこの部屋から出たら…迷って終わり。



そこを捕まえられたらもう、本当に終わり!



それを分かってアイツは言っているのだろうから、もうタチが悪いったらありゃしない。




「…まあまあ、急ぐことはありません秋奈。疑いはいずれ核心に変わるのですから」




ちら、と横目でアマテラス様を見ると、彼女はパン、パンと2回両手で音を鳴らしていた。



私に向かって、うっすら笑みを浮かべながら。



…なにかあるの?




「ぷはー!やーっと動けた!

アマテラスさま、もっと弱くてもいいだろー!」




「う、動ける!良かったー!

あの姿勢でかたまってたら、いつか疲労で死んじゃうからー!」





…なんだ、これ。



さっきまで、冬斗さんの隣でずっと正座で頭を下げてた2人の男女が、突然動き出した…?



しかも、



すっごいキラッキラな目で見られてる気がする…!



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