あるワケないじゃん、そんな恋。
芹那ちゃんの気持ち聞いて、初めて気づいた感じ……。

人に気づかせてもらうなんて、鈍感すぎもいいとこ。



ヤケ酒やった意味なし。

ホントにマヌケ過ぎる……。




「……水飲も…」


折角、買ってくれたのなら遠慮せずに頂こう。
あいつがいない時くらい、素直になっとこう。



「美味し……」


ピーチの香りで胸がスーッとする。

優しい喉越し。
サイコーだなぁ…。






「菅野ー!目ぇ覚めたかーー?」


「ブハッ!!」


ノックもなしに入ってくるなぁぁ!!

心構えも何も出来ないじゃんっっ!!


飲んでた水、吹き出しちゃったよ。
あーあ、もう……。


「何やってんだよ。お前……」


呆れながら笑おうとしたでしょ!

必死に堪えてるけど面白がってる!

わかるんだから。


「あ…あんたがいきなり入ってくるからでしょ!驚かさないで!」


えーと、ハンカチ……つーか、ハンドタオルは……っと……。


「……ほら」

「ん⁉︎ 」


差し出されたのはチェックのミニタオル。

見たことある柄だ。


「…早く拭けよ。みっともねーから」


ぎっくーーぅ!!

いつの間に横に来たのよぉぉ!!



「ど…どうも……」


ドキドキすんじゃないって。
これはただの親切心だから。

羽田のミニタオル借りて水の付いた手や顔を拭いてたら………



「菅野………」


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