あるワケないじゃん、そんな恋。
そんな話って…
キィン…と冷えた空気の中、部屋の窓を開けた。
昨夜の嵐は雪をもたらし、窓の外に広がる景色は雪模様。


「ペソ!起きて!雪だよ!」


犬は喜んで庭駆け回らなきゃいけないじゃん!
ついでに言うなら私も元気出したい!


「散歩へ行こう!早いけど!」

「キュゥゥゥゥゥン…」


また寝ておきたい…って⁉︎


「ダメだよ、ペソ!早起きは三文の得だって!」


年寄りくさぁ。
羽田に聞かれたら、きっとまた笑われるぅ。


(笑われてもいいから会いたいな。外に出たら居たりして……)




「…行ってきまーす!」


いつも以上に燥いで出た。

外に羽田がいるワケがない。
だって、家教えてないもん!


(いいも〜ん!職場に行けば会えるし!)


気まずいのも忘れて呑気なもんだよね。

昨日あれこれ考えて泣いたり怒ったりして忙しい夜を過ごしたからか、今朝は少しだけマシな気分になった。


吹き荒れてた風が心の中に溜まってた鬱憤を吹き晴らしてくれたみたい。

とにかく、何でもいいから話しかけてみよう!

先ずは挨拶からでもいい!


(おはようでも何でも、声を出すことから始めるんだ……!)


留守番電話に何も残さなくて良かった。

やっぱり声は、直接本人に届けたいから。



「ペソ!競争しよーか?」

「キャン!」


負けないって⁉︎
さすが、私の味方!



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