嘘と秘密~悲しいラヴァーズ~
プロローグ
中学校の頃、よくこんなことを聞かれた。


『もしも、好きな人がすごく仲のいい子とかぶっちゃったら、友情と恋愛どっちをとる?』って。


そのとき、私は何て答えたんだっけ?


周りの子たちはみんな『恋愛』と言っていた。


私は…?


…あ、そうだ。


答えられなかったんだ。


質問する子が変わる度、悩むだけ悩んで、結局答えない。


答えなんてなくてもいいやと思ってたのも事実。


そんな難しい問題が自分に突き付けられるなんて思ってなかったし。


第一に好きな人がかぶったこともなかったから。


よく好きな人がかぶった子たちを見たことがあるけれど。


何か二人ともが火花を散らして、どっちがふさわしいかなんて何もかも勝負して決めてたっけ?


周りから見ると、バカみたいだったけど。


で、結局どうだったっけ…?


あ、そうだ。


その人には別に好きな人がいた。


二人ではないね。


そのときに思った。


好きな人がかぶるとめんどくさそう…。


なんて。



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