クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】
玄関でずっと待っていたのは、落ち着いてリビングで待っていられなかったからだ。

ガチャっと玄関の扉が開く音がして、ひよこが帰ってきた時は、どれほど安堵したことか……。

これ程俺を動揺させる人間なんて今までいなかった。

「今日は仕事の予定とかないんですか?」

「お前、休日も俺を働かせる気か?」

わざと鋭い視線を投げると、ひよこはあたふたしながら取り繕った。

「い、いえ……そういう訳ではなくて……。忙しいのに、私に時間を割いていいのかなって意味で……」

「会長にゴルフに誘われていたが、お前の誕生日を祝うと言ったらそっちを優先しろってね。じいさん連中に付き合うのも疲れるし、ひよこのお陰で助かった」

まあ、何をおいてもひよこを優先しろって言うことは、それだけ早くひ孫を期待しての発言だったが……。

ひよこの控え目な性格は、ばあさんに似てるような気もするし、じいさんがひよこを気に入っているのも納得できる。
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