恋も試合も全力で!【番外編】


とりあえず、相手は誰なのか聞いてみると。


「んーと、高江中の笠原くん」


高江の笠原って、確か去年の試合で足怪我した人だ。


その時、余り物のゼリーを持って浅海が向かったのは、

その笠原のところ。

てっきりその頃から好きなんだと思ってたけど。


あたしは、あることを思いついた。


「よしっ! 高江中ね! あたしに任せといて!」

「え? 綾子、何すんの?」

「いいから!」


不思議顔の浅海に対して、あたしはやる気満々。


だって、あたしの対戦相手、高江中だもんねー!

これはチャンスじゃない?


そして、あたしの試合がまわってきた。


まわりを見渡すと、線審に座った高江の男子。

しかも、笠原くんのダブルスのパートナー。


ビッグチャーンス!!




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