恋も試合も全力で！【番外編】

「俺も、浅海を好きになった日のこと考えてた」


そう言うと満面の笑みを浮かべながら、いつー？なんて聞いてきた。

そんなの、恥ずかしくて言えるかよ。


「浅海は？　いつ？」

「んー…裄が話してくれたら教えてあげる」


…なんだよ、ズルくねぇか？

好きになった日のことなんて、恥ずかしくて言えねぇよ。

ましてや、一目惚れです、なんて。


「じゃあ俺も、浅海が教えてくれたら言うよ」

「えぇぇ？」


不満げな声を上げる浅海。

少し頬を赤く染めて、チラチラっと俺を見る。


「…じゃあ、話すから教えてよね？」


そう言う浅海が可愛くて、俺は微笑みながら『うん』って言ったけど

多分恥ずかしくて…言わない。


まあ、そのうち教えてやってもいいけどな？


《ＥＮＤ》