片恋専門〜最強モテ子と落ちない彼 番外編〜
「あぁ、あのいつも一緒にいる二人か」

俺はいつもまりあの横にいる女子を思い出す。 背の高い、どちらかというと派手めの子と小柄で地味めの子。

背の高い方はまりあがナナミと呼んでた気がする。 地味な方は何だったっけ。


いつも一緒だから、よっぽど気が合うんだろう。


「あいつ、友達できてよかったな」

中学時代を思い出して俺がしみじみとそう言うと、高村は俺の方を振りかえった。

「三浦、天野の保護者みたいだね」

高村はいつも通り飄々としていて、感情が全く読めない。

その言葉に嫉妬やイラつきが含まれているのか俺にはわからなかった。

何となく、本人もわかってないような気がするけど。

「あいつ、高村が私服を褒めてくれないってこないだ友達に愚痴ってたよ」

高村と同じく、まりあとも中学からの付き合いだ。 まりあの方は俺を友達とは認識してないみたいだけど、まぁ友達と言ってもいい関係だと俺は思ってる。

まりあはずっと片思いしていた高村とようやく付き合えることになって、舞い上がったり下らないことにおちこんだり、このところ忙しそうだ。




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