こじらせ女子の恋愛事情
「チェッ」

松坂くんはやれやれと言うように息を吐くと、弁当を持つと椅子から腰をあげた。

チェッって言いたいのはこっちよ、もう。

松坂くんが自分のデスクへ向かったことを確認すると、今度こそ書き下ろしの作業に取りかかった。

今は松坂くんのことよりも、書き下ろしの話の方がよっぽど大切だ。

松坂くんよりもケータイ小説の方が重要だ。

何しろ、2週間って言う期限以内に300ページ以上を書きあげないといけないのだ。

あー、忙しい忙しい。

本当に書きあげることができるかどうか自分でもよくわからないけれど、とにかく書きあげることに集中をしなければ…。

昼休みが終わるまでカタカタとキーボードを動かして、書けるところまで書いたのだった。
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