こじらせ女子の恋愛事情
そして5冊目の今回は書き下ろしである。

「どうしよう…。

夢じゃないんだよね…」

ケータイ小説を書き始めて10年目、まさかの展開に私は部屋の中でウロウロと歩き回っていた。

本棚に視線を向けると、大半が浜崎じゅん名義の文庫本で埋まっていた。

見本紙は10冊送られてくるのだ。

プラス重版が決定すると、また1冊送られてくると言うシステムである。

本棚を占めているほとんどの割合が自分の本だなんて、本当に奇妙なものだ。

「そうだ、更新をしなきゃ」

パソコンの電源を押して起動させると、椅子に腰を下ろした。

「さて、と…」

座った状態でうーんと伸びをすると、更新をすることに集中した。
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