with you*初めて気付いたこの気持ち*
「そういえば、九重って隣の家なんだっけ?」


「うん、そうだけど」



部屋の窓を開けて正面に彼方の部屋がある。

昔、よくそこから話していたっけ。


玲奈は彼方の部屋の方を見る。



「じゃあもしかしたら九重の部屋に金井さんいるのかね」



ノートの上を走っていたシャーペンの芯は勢いよく折れた。

その様子を玲奈は見ていた。



「ねえ四葉
あんた、九重には彼女がいるからもう遅いって思ってるみたいだけど、んなことないからね?

諦めるにはまだ早いぞ」



そんなこと言ったって…
あんなにお似合いじゃ無理だよ

私は金井さんには敵わない。


諦めるしかない…
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