with you*初めて気付いたこの気持ち*
きっとまたこいつは断るのだろう



そう思っていた。



「付き合ってみようと思うんだ」


「………………は?」



予想外の答えに耳を疑った。

このバドミントン馬鹿が誰かと付き合うなんて、考えられない


そんな考えを振り切っていつもの調子に戻る。



「そうなんだ。よかったじゃん、おめでとう」


「…おう」



彼方の声はどこか寂しげだった。
リア充になっておめでたいのになんとも不思議なことだ。


それから私たちは一緒に帰ることはなくなった。



いつも通りの日常は、今日をもって新しいものへと変化した。


なんとなく、寂しさを感じた。
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