with you*初めて気付いたこの気持ち*
帰り道、いろいろ楽しそうに喋る彼方とは対称的に、私はただ相槌を打つことしかできなかった。

チャンスなのはわかってるけど
なかなか切り出せない…


その様子に気付いたのか



「なんか変だよ?どうしたの?
あ、もしかして四葉も体調悪い?」



と心配する彼方。

私は慌ててあくびをする振りをした。



「あー、寝不足かな」



彼方は納得出来ない様子だったけどそれ以上は聞かなかった。



「それじゃあ、また明日」



結局言えなかった。

家に入る彼方を見送る。
溜め息を着くと私も家に入った。



…ダメだ、これじゃあまた彼方と話せなくなっちゃう。


ちゃんと言わなきゃ


でも、何て言えばいいんだろう?


それに怖かった

もし違っていたらもう戻れないかもしれない…



…そんなことあるわけないよね

もし違っていても、きっとまた普通に話せる。



その時、部屋のすみにあるバドミントンのラケットとシャトルが目に入った。


あの時の彼方の言葉を思い出す。



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「四葉って素直だよね」

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ねえ彼方
もし私が素直な気持ちを届けたら

彼方は受け止めてくれますか?
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