恋がしたい。ただ恋がしたい。


『誰か忘れられないヤツがいるんじゃないのか?』


確かにいるけど…でもあなたと純くんを重ねて見た事なんて一度もないよ。


あなたと純くんは違うから。


…純くんは特別だから。



『アルバムに新しい写真を挟み込むように…特別な想い出の一ページはそのままにして、また新しいページから新たに恋を始めようとするのは…そんなにいけないことなの?』



そう正直に伝えると、付き合いきれないとみんな私から離れていった。


そこでいつも私は気がつくんだ。



あぁ…また私は新たなページをめくれなかった。



私はただ付き合っていただけで…恋をしていなかったんだって。



いつも恋をしているつもりで…恋人を失って初めて気がつく。


この人は、私の恋しい人じゃなかったんだなぁって。
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