好きも嫌いも冷静に

「はぁ、どっちもだ…。
心は病んでるし、傷ついてる。誤解かも知れんし、そうじゃないかも知れない。
…否、根本的にあの人は自由人なんだ。認めるか認めないか…、否、受け止められるか、受け止められないかの問題だ。
そうだ!事実云々より、俺の度量の問題だ!解った、解ったぞ!」

「…おい、早々に解決か?連れ込んだ俺の立場は…。
お前がおかし過ぎるからって…すみれちゃんが心配するから…。こうして、好奇な人の目も憚らず…、連れ込んで来たのに…。
聞くまでもなかったのか?重症、重傷はどうした?
解決したのか?自己完結出来たのか?何に塞いでいたんだ?
環さん絡みだろうとは思うけど」

「…ああ。いつもさ…、連絡しないで来ていいって言うから、いつも通りに行ったんだよ。
だけど留守みたいだったから、帰る事にしたんだ。待ってみようかとも思ったけど」

「それで会えなかったから落ち込んだ訳じゃないだろう?」

「バッ、…いくらガキっぽい俺でも、そんな事くらいでは塞がないさ。塞いだとしてもその場限りくらいで済む。…まあ、会えなきゃ寂しいけどな…。
男と一緒だったんだ…。勿論俺の知らない男だ。
何だか知らないけどさ、酔ってるみたいだったんだ、…支えられながら歩いてた。
その後、…帰って来たのか、家を通り過ぎて出掛けたのか、それは解らない…。…。
俺が見たのはそれだけだ。酒…飲んでたのが気になった、飲めないのに…」

「そうだな。確かにアルコールはダメだって言ってたな。見かけと違うって。
誤解すんなよ?別で会ったりしてないから…これは見合いの席での話だからな」
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