セピア‐ため息の行方
すると今度は斜め向こう側から歩いて来る若いカップルの方に目が吸い寄せられた。今度のカップルは女の人の方の目の瞳の部分が透けて見える。それは結構異様に映り花梨には気味が悪くさえ思えた程だった。なので花梨は今更ながら自分のいるこのあやふやな状態と言うかこの世界にいる自分を思ってちょっぴり恐怖心さえ覚えた。
「あの女性はね。あの男の人よりもずっと年上なの。だから現世では人目に付いて会い難いから、あの人達は隠れて会いたいが為に、こうして此処に来てこっそりと逢瀬を続けているのよ。ちなみにこの生と死の狭間の世界ってね、自分が好きな時代にタイムトリップをする事が出来るのよ。でも此処へ来るには条件があるの。どの時代で過ごしても良んだけれど、その人は一つの肉体的機能を失ってしまうの。例えば両手足の一方を失くすとか、話す事が出来なくなるとか、耳がまったく聞こえなくなってしまうだとか、目が見えなくなってしまうとかのいずれかのハンデを必ず背負う事になるの。
でもってそのハンデと引き換えに好きな時代でもって好きなだけ過ごす事が出来るの。まあ期間は大体決まっているのだけれどね。長くて3年位で短かったら1週間位と言うところかしらね。でもって二人共この世界が気に入ってしまってずっとこの世界で過ごしたいと思えば、指導霊の資格試験にパスすれば良いと言う選択肢もあるのよ」
ちなみに花梨は李の話を聞いて幼い頃に読んだ絵本の人魚姫を思い出してしまっていた。確か人間に恋した人魚姫は声と引き換えに尻尾を人間の足に変えて貰うのだけれども、最後には望みが叶わずに泡に姿を変えてしまう。と言う哀しいお話だった。とこのように花梨は自分の目の前を仲良く歩く2人を見つめながら、思わず自分が幼い頃に読んだ人魚姫の絵本の内容と重ね合わせていた。
「あの女性はね。あの男の人よりもずっと年上なの。だから現世では人目に付いて会い難いから、あの人達は隠れて会いたいが為に、こうして此処に来てこっそりと逢瀬を続けているのよ。ちなみにこの生と死の狭間の世界ってね、自分が好きな時代にタイムトリップをする事が出来るのよ。でも此処へ来るには条件があるの。どの時代で過ごしても良んだけれど、その人は一つの肉体的機能を失ってしまうの。例えば両手足の一方を失くすとか、話す事が出来なくなるとか、耳がまったく聞こえなくなってしまうだとか、目が見えなくなってしまうとかのいずれかのハンデを必ず背負う事になるの。
でもってそのハンデと引き換えに好きな時代でもって好きなだけ過ごす事が出来るの。まあ期間は大体決まっているのだけれどね。長くて3年位で短かったら1週間位と言うところかしらね。でもって二人共この世界が気に入ってしまってずっとこの世界で過ごしたいと思えば、指導霊の資格試験にパスすれば良いと言う選択肢もあるのよ」
ちなみに花梨は李の話を聞いて幼い頃に読んだ絵本の人魚姫を思い出してしまっていた。確か人間に恋した人魚姫は声と引き換えに尻尾を人間の足に変えて貰うのだけれども、最後には望みが叶わずに泡に姿を変えてしまう。と言う哀しいお話だった。とこのように花梨は自分の目の前を仲良く歩く2人を見つめながら、思わず自分が幼い頃に読んだ人魚姫の絵本の内容と重ね合わせていた。