セピア‐ため息の行方
  すると花梨の後を歩いていた峻甫に
「ねえ、壺田さん霜柱を踏んだ事ある?」
  と話かけた。


「うん。僕秋田県の田舎育ちだから子供の頃に良く麦踏みをしたついでに、霜柱を踏んでたよ」
  と峻甫が言ったので


「えっ?!あなたって秋田県出身なんだ。偶然ね。私も秋田県出身よ。へえー。同じだったんだ」
  と言うと花梨は立ち止まって振り返えり、マジマジと峻甫の顔を覗き込んだ。


  ちなみに峻甫はこの時花梨の顔を間近かに見て『うっ、か・可愛い!モロ僕好みだ!』と心の中で素直にそう思った。
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