【完】36℃の思い〜世界で1番大切なキミへ〜


ブーブー──



学校が終わると同時に鳴り響く携帯のバイブ。



正直、俺はこの音が嫌いになった。

放課後に毎日届くメール。



...見なくても予想は出来ている。



「また、来たの?」



翼もすでに浮かない顔をしている。

そんな翼の言葉に苦笑いを浮かべてメールを開く。



送り主は未菜。



「はぁ......」



好きな人からのメールなのに、ため息をつく日が来るなんて...予想もしてなかった。



《ごめんね。今日も先帰って》



やっぱりだ。

2週間前ぐらいからずっと続いてる。



「......」



嫌んなる。

なんでこうも毎日毎日。



「...瑠星...」



「...俺、避けられてる...?」

< 123 / 254 >

この作品をシェア

pagetop