オフィス・ラブ #∞【SS集】
いい加減、認めなよ。

あなた相当、独占欲の鬼です。


何も言えない俺にとどめを刺すように、なあ、と新庄さんがテーブルにひじをついて、身を乗り出してきた。

凄みのある冷たい笑みが、俺を見すえる。



「お互い、趣味が似てる者同士、仲よくしようぜ」



笑いをこらえきれなくなったらしい堤さんたちは、他のテーブル回らなきゃ、とすばやく席を立ち、大塚さんは「サッカーですか」と嬉しそうに笑った。


はい、とつぶやく以外、いったい俺に何ができたっていうんだろう。



ああ、俺。

何回この人に負けたら、気が済むのかな。



とりあえず、心に誓おう。


この人の前では、もう二度と。

彼女の隣には、座らない。





Fin.

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thanks : 夏姫愛様/如月様/かおり様/紫様/ねね様

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