鈍感ちゃんと意地悪くんの周囲の人々
鈴木さんの弁当を覗き込んで、凄い凄いとはしゃぐ立花の声が聞こえる。
俺は高橋ほどあの二人ばっかり目で追っているわけではないけれど、声くらいは自然と入って来る。

瀬田が弁当を羨ましそうにしている声も聞こえる。
勿論、鈴木さんの弁当を狙っているわけではない。

暗に、立花に弁当を作って欲しい、とメッセージを送っているんだ。
そのメッセージ、鈍感すぎる立花に届くわけがないこと、一番知っているだろうに。
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