【完】『ふりさけみれば』
耀影篇

1 ふたり


みなみと一慶が交際をはじめて、ややしばらくの日数が過ぎた頃、

「女子アナの光と影」

という週刊誌の記事が出た。

中身はどのアナウンサーが肉体的にどうで、といった下らないものが中心であったが、別枠の埋め草のような記事に、

「あの女子アナは今…橘みなみ」

と小見出しがあり、そこには、

「追い出された派閥抗争の負け組」

とある。

当のみなみは最初知らなかったが、珍しく送られてきた梨沙からのメールで、その詳細を知った。

しかも。

何日かして。

それをかつてみなみがいた情報番組で取り上げていたのである。

「これはどうなんでしょうねぇ」

と一緒に共演していた秋月しおんが、コメントをしているではないか。

それをみなみは。

一人の視聴者として、梅田の家電屋のテレビで見たのである。



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