かえりみち。
1*.。゜
*゜。*

放課後の図書室は、とても静かで暖かくて私の絶好の睡眠場所。

のはずだった。

図書委員の私は、仕事のために毎週水曜日この図書室に来る。

中、高と連続で図書委員をやっているけれど、やっぱり高校の方が仕事量が多いと感じる。

本の冊数は多いし、昼休みだけでなく放課後も開館のため放課後にも来なくてはならない。

夏は皆涼むために利用している人は多かった。

けれど、冬へと近づいている今の時期は利用者がかなり減る。

授業が終わり、部活が無い人はそそくさと皆帰っていってしまう。


この冬が暖かくて一番落ち着くのに……。


一人でこの空間を独占してることに若干の優越感を感じながら、机に伏せる。


本は、後で読めばいいやっ!


本来の目的である委員会の仕事と、本を読むことを放棄して1人寝ていても何も支障はない。

むしろ、気付かれないからある意味何でもできそうだけれど私は特にすることもない。

私は、いつの間にか記憶が飛んでというか、要するに寝ていた。

そんな時だった。
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