お隣さんはイケボなあなた
1 始まり


「んんー! 晴れてるっ」


千紗は、ベランダで、大きく一つ伸びをした。 

向かいのビルの間から、もう朝日がピカピカと顔を出している。


「今日も1日、頑張ろっと」


大きく息を吸ってから、長い髪を持っていたゴムで軽くまとめる。

1LDK、10階のこのマンションに千紗が引っ越してきたのは一年前。

派遣だった会社に勤めて三年目、正社員として雇われたのがきっかけだった。

実家から一時間半かけていた通勤時間も、三十分とちょっとで済んだ。

 


 
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